将棋観戦 | 藤井七段VS小林七段 戦型は一手損角換り
こんにちは
将棋観戦記、今回は順位戦C級1組8回戦より小林七段VS藤井七段の対局の棋譜を掲載します。
順位戦C級1組は本局まで7回戦まで対戦されており、藤井七段は7戦全勝のトップでこの8回戦を迎えました。昨年と違い順位的も上位ですので本局に勝利するとB級への昇級がぐっと近づきます。一方小林七段は2勝5敗と今の所降点ラインに入っています。本対局はなんとしても勝負にこだわって勝ちたい所です。両者共負けられない一戦、注目の一局です。
本対局は関西将棋会館「水無瀬の間」で行われました。
先手番は藤井七段。
藤井七段初手は安定のお茶。オフィシャル初手▲2六歩から6手目、後手の8八角成りで戦型は一手損角換りへ
▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △3二金 ▲2五歩 △8八角成
藤井七段はデビューしてから3年たちますが、まだ通算で30敗しかしてないんですね、通算勝率0.833。赤星元選手の盗塁成功率並みの高さです。
先手藤井七段早繰り銀から仕掛ける
▲同 銀 △2二銀 ▲4八銀 △3三銀▲3六歩 △6二銀 ▲3七銀 △7四歩 ▲4六銀 △7三銀 ▲7八金 △8四歩 ▲1六歩 △9四歩▲3五歩
前図以降、先手藤井七段は▲3六歩として早繰り銀に、そして居玉のまま▲3五歩と仕掛けました。
本対局とは関連はないですが、奨励会三段リーグは西山さんが8勝2敗で四段昇段にいい位置につけてますね。このまま里見さんの果たせなかった夢をかなえて欲しいものです。そしたら電王戦復活を!(PV見たいだけです)
局面は▲3五歩まで。
私には難しい△2七歩~△3六角
△同 歩 ▲同 銀 △8五歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 銀 △2七歩 ▲同 飛 △3六角
前図以降、後手小林七段は先手の▲3五歩に△同歩と応じます。先手藤井七段はそのまま銀を進出して▲2四銀と後手の3三の銀にぶつけます。このまま銀が捌ければまずまずの戦果です。ここで後手小林七段△2七歩とし、先手▲2七同飛に後手△3六角。
この3六角は私には難しすぎます。△2七歩でなく、△2五歩ではだめだったのでしょうか。だめなんでしょうね泣。
後手、先手の飛車を詰ますも厳しい
▲3七飛 △5四角 ▲3三銀成 △同 桂 ▲3四歩 △4五桂 ▲2七飛 △2三歩 ▲4六歩 △3六銀▲1七飛 △3七桂不成 ▲同 桂 △2七銀成
後手は5四の角を軸に先手の飛車を詰ましましたが、さすがに戦況は厳しそうですね、先手の▲3七の桂がいい仕事しそうです。
▲5四桂で勝負あり!?
▲4五桂 △1七成銀 ▲同 香 △6二玉 ▲5五角 △1八飛▲5八銀 △1七飛成 ▲6六桂 △6五角 ▲7五歩 △8四飛 ▲7四歩 △6四銀 ▲1一角成 △1九龍▲5六香 △4四香 ▲7七桂 △5六角 ▲同 歩 △4五香 ▲5七角 △4六香 ▲5四桂
前図以降一気に69手目まで飛ばしました。局面はアマチュア大好き王手飛車が掛かっています。私ならギブアップですね。実戦譜もそう進行しますが8四の飛車を取らずに、竜取りの先手で4六の香を取られてしまうので、もう後手からは攻める術がないですよね。
77手目▲7五馬で後手投了
△7一玉▲4六角 △1八龍 ▲6六馬 △7五歩 ▲6四角 △同 歩 ▲7五馬 △投了 まで77手で先手勝ち
先手藤井七段、▲1一の馬を引き付けて、そのまま押し切り後手投了となりました。
藤井七段昨日は朝日杯3連覇に向けて好発進しましたね、19日の対局の模様も今後伝えていきます。
ありがとうございました。
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