将棋観戦記 王将戦第1局渡辺王将VS広瀬八段。

将棋観戦記、今回は王将戦七番勝負第1局より渡辺王将VS広瀬八段の対局の棋譜を掲載します。
渡辺王将(三冠王)に広瀬八段が挑む、今期王将戦の開幕曲です。
対局日は2020年1月12、13日 場所は静岡県掛川市掛川城二の丸茶室
持ち時間は8時間 渡辺王将の振り歩先で「歩」が3枚、渡辺王将の先手番となりました。

 

この二人、1/9に叡王戦、12/25に順位戦で対戦しています、2局とも渡辺王将の先手番で2連勝中です。流石に広瀬八段も3連敗は避けたいところですね。

戦型は矢倉に

▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀 ▲2六歩 △4二銀 ▲2五歩 △3三銀▲4八銀 △3二金 ▲5六歩 △5四歩 ▲5八金右 △4一玉 ▲6六歩 △7四歩 ▲6七金

19手目先手6七金

この両名の直近の対局の内、12月の順位戦は角換り、前局の叡王戦は矢倉でした。本局は渡辺王将初手▲7六歩、後手広瀬八段△8四歩以降▲6八銀と進み前局と同じく矢倉模様にに。
前局の対戦では先手の渡辺三冠が積極的に攻略して完勝でした、本局はどういった内容になりますでしょうか。

 

後手2枚銀で攻める

△8五歩▲7九角 △3一角 ▲9六歩 △7三銀 ▲6八玉 △6四銀 ▲7八玉 △4四銀 ▲3六歩 △7五歩

30手目 後手広瀬7五歩

後手の広瀬八段は左右の銀を進出し早くも30手目に△7五歩と仕掛けます。先手玉は早囲いの真っ最中で未だ7八にいますね。大丈夫なんですか先手玉は。

 

銀交換の後、▲7六歩で局面を収める。

▲同 歩 △同 銀 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 角 △2三歩 ▲4六角 △6四歩 ▲3七桂 △8六歩▲同 歩 △同 銀 ▲同 銀 △同 飛 ▲8七歩 △8二飛 ▲7六歩

47手目 先手渡辺7六歩

後手の右銀に暴れられて先手玉の周辺はなんかスカスカ。しかし47手目のの▲7六歩を着手されるとなんかしっかりした感じになりました。
角も桂も気が付けは4六と3七にいて、後手に比べて陣形が進んでる感じです。

 

戦型は矢倉でしたっけ?はい、矢倉です。

△5二金 ▲6八金直 △9四歩▲2五銀 △3三銀 ▲7七金上 △7三桂 ▲7五歩 △6三金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 銀 △同 銀▲同 飛 △2三歩 ▲2九飛 △5五歩 ▲7四歩 △8五桂 ▲7六金直

67手目先手7六金直

今度は先手渡辺王将も持ち駒になった銀を使用し後手の左辺を攻めます。後手広瀬八段もケチらず持ち銀を打って受けました。△2三歩と飛車を追い返した後、今度は△8五桂と桂馬を前進させます、と言うか▲7四歩で出ざるをえなかったのか。先手は▲7六金直とかわしました。

 

後手何とか金損はせずに済んだけど、3一の角、ちょっと邪魔かも。

△7四金 ▲7五歩 △7三金▲8六歩 △7七歩 ▲同 桂 △同桂成 ▲同 玉 △8四桂 ▲8五桂 △8三金 ▲7四歩 △同 金▲7五歩 △8五金 ▲同 歩 △7六桂 ▲同 金 △5四桂 ▲7四桂 △9二飛
88手目 後手広瀬9二飛
前図以降、後手の金の見事な突貫ぶりで駒損は免れましたが、先手87手目▲7四桂!と拠点作りと、飛車取りに打たれ結構後手玉は危なそうです。

 

強すぎる!渡辺王将103手目後手投了

▲6八角 △5八銀▲5九銀 △同銀不成 ▲同 飛 △4八銀 ▲2九飛 △5六歩 ▲6三銀 △5七歩成 ▲5二金 △同 飛▲同銀成 △同 玉 ▲2三飛成 △投了

投了図 先手渡辺2三飛成 迄

後手はいったん辛抱して△9二に飛車を逃しますが、その後は銀と歩を使って先手陣に迫ります。が先手渡辺王将、△5四歩が緩いとみて見て▲6三銀から一気に後手を投了まで追い込んでしましました。

 

渡辺王将強すぎ!
広瀬八段、次局は頑張って下さい。

 

今回の観戦記は以上です、ありがとうございました。

 

 

今期王将戦、開幕局こそ渡辺王将に敗れてしまいましたが、その後星を取り戻しついに先に3勝目をあげて、奪取に王手!
広瀬八段の大逆転の模様をお伝えしています。興味のある方はチェックしてみて下さい。

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